備忘録

大学4年

底辺の就活体験記

 はてなブログを書くのは初めてである。今までnoteとamebaに数本ブログを書いてみたが、いずれもすぐに飽きて辞めてしまった。ここでもすぐに飽きてしまうのだろうけれど、まあそれはいい。自分が書きたいと思ったときに書くのだ。

 

 私は22卒の文系・男子であり、就活自体は昨年の6月には終了していたのであるが、卒業を目前にして就活の思い出をネットの海に垂れ流しておこうと思った次第である。

 

 古のネットらしく、初めにスペックを書いておこうと思う。

 所属大学はいわゆる中堅国立大学で、ネット上ではよくMARCHと架空の競争をさせられている(そして大概、負けている)。学部は経済、大学での成績は下から数えて10%に入るか否かといった文字通りの底辺学生である。顔面は極めて残念であり、初見で与える印象は著しくマイナスであることも追記しておく。(実際、顔の良し悪しは就活において大きな要素であると思っている)

 

 就活を初めた時期であるが、これまた底辺学生よろしく3年の3月1日である。就活解禁日がこの日であるわけであるが、この解禁日は今日では実質的に意味を成しておらず、大手企業は前倒しで採用活動を行っているということを、この時まで知らなかった。

 

 もちろんインターンなど行っておらず、業界研究などしているはずもない。真の意味で、2月28日までは就活のことなど何も考えていなかった。

 

 底辺であり、また底辺から脱却しようと努力する気概もない底辺であるから、3月1日に重い腰を上げ初めて四季報を購入し、マイナビに登録した。そして翌2日にマイナビが主催する、幕張で行われた合同企業説明会に参加した。この説明会はほとんど意味がなかった。10数社の説明を受けたが、その中から実際にエントリーしたのは1社だけであった。

 

 東京海上日動のブースには50ほど椅子が並べられていて、立ち見までいる始末だった。熱心な学生がひたすらにメモを取っているのを見て、とてつもない場違い感を感じた。反対に、椅子が3つしかなく、閑古鳥が鳴いている中小企業のブースもあった。1ミリも興味はなかったが、熱心に学生に声をかけているのを見たら何故が情が湧いてしまい、話を聞いた。ちなみにその企業の名前すら憶えていない。ネジを作っている企業だったことは覚えている。

 

 海浜幕張駅までの帰り道で履きなれない革靴が靴擦れを起こした。今思っても本当に、合同説明会は無意味であった。家で東海オンエアでも見ていればよかった。

 

 以下、時系列がごっちゃになっている。エントリーの時期と面接の時期に差があるので、ここでは業界別に書いていきたいと思う。

 

 そんなこんなで始まった就活であるが、当初、私は行きたい業界などがあるわけでもないので、とりあえず知っている企業で、平均年収がそれなり(700~)の企業、特に食品会社を中心に応募していった。これが第一の失敗である。

 

 日本ハムマルハニチロ日本製粉江崎グリコといった「誰もが一度は聞いたことがる」企業にばかり応募していた。いわゆる「大手病」である。

 

 残念ながら、30分でエントリーシートを書き上げ、企業のHPすらろくに見ていない低学歴が通過できるほど、大手の書類選考は甘くなかった。webテストで落とされたという可能性も十分あるが…。

 

 webテストにおいて記述しておくが、これはカンニングを「すべき」である。応募倍率が100倍を超すような大手会社のwebテストを通過するのには、カンニングはもはや常套手段といってもいい。webテストは1000問ほどの母集団から数十問が抜粋される形であり、その種類は3種ほどしかない。

 メルカリなどで答えを売っている人間などもいるので、ぼっちでも答えにありつけないわけではない。本当に通過したかったらカンニングすべきである。

 私はそうしたカンニングが容易にできることを知っていながら、謎のプライドでカンニングに手を染めることができなかった。しかし、本来であれば手段は選ぶべきではない。私はそうした点でも、遅れをとっていた。

 

 唯一ESが通過した食品会社は日本製粉であるが、一次の集団オンライン面接で落ちた。一人1分ほどしかない面接で一体何がわかるというのかということだが、おそらく顔が悪かったから落ちたのだろう。他に理由が見当たらない。だって自己紹介しただけなんだもの。

 

 続いて、印刷、紙・パルプといった業界を受けた。特に理由はない。

 大■■印刷はES落ち、凸■は一次のGDでそれなりに良い意見を出したと思っているが、落ちた。明■大の陽キャ風の仕切っていた男が通過したのかと思うと、怒りが湧いて…くることもない。こんな陽キャが蔓延っている会社、結構ガチで行きたくない。

 日経225にも名を連ねるとある製紙会社(もはや隠す意味なくて草)は一次面接で極めて好感触であり、面接の終わりには受け答えについて絶賛されたにもかかわらず、落ちた。あの言葉は嘘だったの…

 しかし、最初から達観した、慣らされた陰キャである私は、連戦連敗にもくじけることはなかった。当事者意識が薄いとも言えるが…。面接落選の通知を受けて2分後にはyoutubeを見てケラケラ笑っている【怪物】が、そこにはいた…

 

 文具業界もいくつか受けた。特に理由はない。しかしESで落ちた。

 

 続いて、これは3月下旬から4月上旬にかけてであろうが、「化学メーカーがホワイト‼文系にもおすすめ」みたいな記事をネットで見つけ、嘘を嘘であると見抜けない愚かなユーザーである私はそれを鵜吞みにし、化学メーカーへのエントリーを重ねた。あまり人気の企業を受けてもどうせ無理だろうと、「就活偏差値(これまた信憑性に欠けるものであるが」のそれなり(50~60)の企業に絞ってエントリーした。

 しかしこれまた失敗であった。化学メーカーの文系は極めて枠が狭い。出した5社、全てES落ちである。このころにはESはそれなりのクオリティになっていると自負していたが、全く駄目であった。私のESが悉く通らなかった理由については、後に考察する(するとは言っていない)。

 

 続いて目を向けたのが、流通・倉庫関係である。深い理由はない。四季報を眺めていたら目について、それなりに年収も高く、採用実績校を見ても似たような学歴が並んでいたので、いける!と感じたからである。もはや受けている業界に共通点などあるはずもなく、ヤケクソであった。

 

 この業界はESの打率は高かった。身の程をわきまえ始め、背伸びしたエントリーをしなくなったことも理由には挙げられるが。とある食品流通の会社では、一次面接を極めて好感触で終え、二次面接で圧倒的で感動的な、理想的なまでに撃沈した。これについても後述する。

 

 そんなこんなで流通業界も全滅した私が唯一内定をもらえたのが、とあるメーカーである。一次面接では人事のおじさんと気が合い、重役の出てくる最終面接でも、極めて穏やかな雰囲気で面接が進んだ。勝因はと問われれば、たまたま気の合う人に当たったから、と答えるほかない。ぶっちゃけ、話している内容、話し方に他の企業との差はない。

 内定先の企業はニッチ業界であるが業界内ではシェアトップであり、正直、ゴミ就活生にしてはそれなりの内定先なのではないかと感じている。運がよかった。

 

 ここからは就活が終わった日に勢いで書いた日記をコピペしておく。一部、伏字にしてある。

 

"6月15日 tue  ■■の一次面接のみ残しているが、ここで就活を総括する。結果を見れば就活成功者のそれではない。原因は様々考えられるが、そもそも熱量を伴った就活をしていないという部分が一番であろう。企業研究など適当極まりないし、テストセンターの対策など計3時間ほどしか行っていない。将来に対する関心の薄さが呼んだ惨劇というところが正しい。だが、これを書いている本人は現状を惨劇などとは思っておらず、昨日■■から祈られた際にも2分後には昼寝に入るという関心の薄さであるから、そもそも就活云々の前に自身の人生について興味がないという事実の方を嘆くべきである。就活に費やした時間は3月1日から合わせて100時間あるかないか、といったところであり、就活生の平均がどの程度かわからないが、文系の平均を大きく下回っていることは想像に難くない。つまるところ、極めて蓋然性の高い結果であり、企業の人事担当者は俺の熱意やモチベーションといった部分を正しく評価していたといえる。
 以降、企業の人事、面接担当者について記述する。主観であるが、「有能である」と感じた面接官は体感20~25%といった具合であった。特筆するのなら、■■の一次面接官(人事平社員)、■■の最終面接官、■■の一次面接官(海外滞在中の女性)あたりは、こちらの話を素早く理解し、適切な質問を投げかけてきていた。ただマニュアルに沿って質問するのではなく、こちらの回答を踏まえた質問をしてくれるため、内容の濃い面接になっている感じた。■■に落ちたのは完全に実力である。こうした有能な面接官に対しては、普通とは違うES,ガクチカでも全く問題ない。むしろ、自分が周りに流されない確固たる自己を持っていると肯定的に捉えてくれる傾向にある。    
 反対に無能だと感じたのは■■の一次面接官、こちらはESを見てかはわからないが、根暗な人間であると決めつけてかかってきたように感じた。■■の一次面接官(人事)は、端からこちらの話を聞く気がないようであった。就活サイトによると同じ面接官が大量の学生と面接しているらしく、公平性は高いのかもしれないが、人間を評価するという多くのエネルギーを要する仕事を一人に押し付けてしまっては、一人一人に親身になれないのも当たり前だと感じる。■■の二次面接官(前述した食品流通会社の面接官である)、こちらが就活中に出会った面接官のうち最悪であった。ガクチカを問われてこちらは開口一番動機を話したにもかかわらず、次の質問が「それを始めたきっかけは何ですか」である。終始会話のキャッチボールができなかった。こういった無能に対しては、変化球のガクチカは確実に刺さらない。そもそも学生がそういった変わり種のアピールをすることを想定しておらず、学生を正しく評価できないからである。こうした面接官の前では、「それっぽく見える実績」や、容姿、第一印象、声のトーンや通り具合などといった表面上の印象が合否を左右すると思われる。
 以降、尖ったガクチカについて記述する。結論から言うと、変わり種のガクチカは特筆すべき実績がない限り避けるべきである。理由は前述した通り、無能面接官に遭遇する確率が一定以上で存在するからである。ここからは憶測である。無能面接官は、自分でその学生の内なる資質、能力を見極めることができない。そこで、合格させる学生を選ぶ際、どれだけリスクのない学生であるかを重点的に判断すると思われる。つまり、目に見える実績(学歴、成績、資格等)を持っている学生を優先し、話している内容、論理的思考力、といった要素が合否を決める可能性は低い。この場合、変わり種のガクチカは「リスク」と見なされる。仮に、各企業の面接が一度しか行われないのであれば、変わり種のガクチカ、自己PRも全く問題ではない。有能な2~3割の面接官にあたった時だけ合格し、無能の時は落ちてしまえばいいだけの話だからである。しかし、どの企業も面接を複数回行う関係上、すべての過程で有能面接官を引き当てることは極めて難しい(これは俺が受けた企業のレベルが決して高くないことも理由の一つである。就職偏差値のトップに並ぶような企業では有能の割合は当然増えるだろう)という事情があるため、中堅どころの企業を受ける際には、やはり変わり種のガクチカは避けるべきであるというのが結論である。(創作活動で出版したことがある、youtubeで登録者10万人を達成した、ゲームを作って500万円売り上げた、といったレベルで突出しているのであれば問題はない。十分「目に見える実績」であるから)"                            
                            

 ここで書いている「変わり種のガクチカ」についてであるが、私は小説を書いていたことをガクチカに記述していた。これは、正直望ましくない。理由は前述している。

 

 また、私は底辺であり、当然TOEICなど受験すらしていないわけであるが、就活を通じて感じたTOEICの必要性についても、就活終了時に書き連ねていたのでコピペしておく。

 


    6月16日 TOEICの必要性について書く。まず、俺が受けた企業では、TOEICスコアの有無が直接合否を決定することはないと感じた。(特定の業界(総合商社、一部の専門商社、外資系等)では必要なのかもしれないが) しかし、問題はそこではない。就活に際してTOEICのスコアを保持しておくこと自体が「就活に対して前向きな人間」であるとのアピールになるということである。TOEIC700点を所持している人間と全くスコアのない人間の間で能力に関する有意の差はおそらくほとんどない。だがモチベーションという観点では前者に軍配が上がる。つまり、TOEICはそれ自体に意味があるのではなく、世間一般で就活の際に役立つと言われている資格を当たり前に獲得しようという姿勢自体が評価の対象となるということだ。TOEICは加点要素ではない。保持していないことが減点要素になるというだけである。国立大学に所属しており就活をしているにもかかわらずTOEICの受験すらしていない、こういった部分で社会人としてのモチベーションが低いと判断された可能性は十分にある。そして俺のモチベーションが低いことは事実であり、TOEICという制度は英語の出来云々というよりは、人間性を判断する際の簡易的な指標としては悪くない働きをしているのかもしれない。

 

 

 以上で、底辺による就活体験記を終わろうと思う。実際の面接内容など具体的なことについて一切書けていないが、面倒になったので終いである。

 

 今、卒論という名のゴミを仮提出して教授からのレスポンスを待っているところであるので、卒論を最終提出したころにまたブログを書こうと思う。煙草吸お